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初めてのインド訪問

初めてのインド訪問

初めてのインド訪問

 私にとって未踏の地であったインドのデリーを2月中旬に初めて足を踏み入れた。前日までの滞在地がバンコクで30度を超える暑さであったのもあり、インドというのは灼熱の乾燥地のようなイメージを持って踏み入れたが、着いてみると爽やかな日本の春の気候を感じた。空港から迎えの車でホテルに向かう時、車が走る周はやはり豊かさとは程遠いものは感じたが、思ったような違和感もなく先ずはアジアの途上国の一つという印象で始まった。


 チェックインするとさっそく日曜でも空いている近くの有料青空バザールへ向かった。敢えて有料なのは、インドでは何処にでもいる極貧の人たちを排除するための対策と感じた。


ガラス細工を売るお兄さんとその作品。

価格500円

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針金細工を売る店と作品。価格500円

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 バザールでは日用雑貨からお土産工芸品まで様々なものがテントやトタン屋根のような店に並んでいた。私の知人たちに言わせればいつもガラクタばかり買ってくるというが、今回もいくつかそのガラクタや民芸品を買った。この国でその後もあちらこちらで買い物したが、感じたのは販売が押し付けがましくなく軽い説明やお願いで留まるということ。総じていえばこの国で感じるのは自由であり押し付けがましさが無いということだった。恐らく社会全体がそのような雰囲気を持っているようなものを感じる。それがインドの器を感じさせる魅力なのかもしれない。


 親子5人乗りで悪路を走るオートバイ。逞しくて微笑ましい風景だ。一家で幸せに!
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 至る所で庶民の足代わりの乗合タクシー、小さな車に10人以上すし詰めも珍しくない。

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 郊外で見かけた通勤通学乗合バス。最後部に女子高校生が3人並んで揺れる荷台でお喋りと勉強。定期試験中かな。

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以下は郊外へ向かう車の車窓からの町の風景。まるで災害跡地か古代史跡を思わせるような風景だが、ここに牛も犬も野豚もサルも鳥も勿論人間も仲良く生きている。心は豊かであるように見えるのは希望的観測か?

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郊外の町の商店街。売っている商品の品質判断は、消費者任せなのかもしれない。みんなしたたかに逞しく生きている庶民だ。

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目の前の現実

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 日系の工場でご馳走になった社員食堂の昼食

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 食事は宗教を色濃く反映している。牛肉はもちろんヒンズー教徒が多いので使われないが、ベジタリアンは地中で育ったイモ類も食べられないし、人口の一割以上を占めるイスラム居とは豚肉を食べない。 供給する側も選択できるように品数を揃えるようだ。

最終日にデリーより高速道路4時間の距離にあるタージマハール廟を目指した。殆どサスペンションが効かないミニマイクロバスでの旅は、振動が脊椎に響く4時間だった。

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出発時刻5時半、この季節のインドの朝は冷える。特にこの日は息が白くなる寒さだったが、インドでは短い寒さを楽しむという習慣らしく、車は全く暖房が効かない。おまけに濃い霧の中で高速道路の走行は、振動と寒さと視界不良で快適と対極の世界だった。その酷い旅のお蔭で到着したタージマハールの美しさには目を見張った。世界遺産と言えどこれほど優雅で気品高い建造物は覚えがない。緻密な大理石の建物とそれを飾る螺鈿風の石細工や彫り物は、とてつもない人々の労働の結晶だ。毎日2万人の人が二十数年の歳月を掛けて造ったものであり、それが無き王妃への愛の証という。美しさは壮大さや権力を誇るものではなく、正に優しく人を癒すような美しさだ。

産業と企業進出

人口が現在12億超で2030年頃には中国を抜き2050年には16億に達すると言われている超大国だが、現在のGDPは世界10位であり、国民1人当たりとなると130位以下の貧困国でもある。現在この国に工場進出を考えると全てのインフラを見届け、おそらく供給不安定である電力や水は自前の調達も確保する必要があるだろう。また、日本人が快適な生活を送るには程遠い環境もあることは覚悟せねばならない。しかし、世界第二の人口を抱え一人当たりGDPが1500ドルの国が3000ドルを超える発展に向かい始めた今、膨大な需要を支える産業が求められるのは必然の理であり、今後急激に産業立地が進むだろう。そして余剰生産は世界の市場へ供給され世界市場で強力なライバルともなっていくだろう。私はどんな民族も同じように勤勉さと豊かさへの欲望を持っていると思っている。それが歴史的あるいは地政学的な状況で開花が早かったり遅かったりしているが、環境条件が改善されて行けば同じような急速な発展期に入る。この国の最下層の人々にもいつか豊かさを求められる環境が整うものと信じている。願わくば一日でも早く貧困を終わらせる時が来るのを願う。
 正直言って中小企業や技術集約産業が立地するには厳しいインフラ環境だが、時期と体力さえ合致すれば西欧型運営ルールで経営できる企業運営は魅力だし、比較的従順な国民性はいつの日か急成長のカーブをたどり始めると思う。ただ、現実は最底辺の底上げには多くのエネルギーを割かねばならないだろう。

総論

インドは巨大な国土と間もなく世界一になろうとする人口を抱える巨大国家であることは間違いない。現状はそのあまりに大きなサイズを持て余しているようだが、民主的な運営ルールや英語と西洋式のルールが深く浸透している点は将来の飛躍を予感させる。街角を見れば牛も犬も鳥も場所によってはサルも警戒心なく人と暮らしている。この国の人たちの優しさを垣間見る思いだ。
しかし、目の前の現実はあまりにも大きな貧富の差と殆ど放置された極貧の民には思わず息が詰まる。カメラを向けることをためらう貧困の民がいる、街角で牛がいて犬が寝そべっているように貧しい人も同じような生活をしているのを見る。インド滞在中常に我が身に自問していたことが「もし、この国の最下層で自分が生まれたらどのような可能性があっただろうか。」ということだった。
成人まで生き延びることさえ厳しい環境であろうが、仮に能力に恵まれていたとしてもそれを発揮させるチャンスは極めて少ないように感じる。能力を発揮するための最低限の教育と村のような安定した社会さえ求められない流浪の極貧の民に、果たしてどのような可能性があるのだろうか。短い滞在中にほんの一片を垣間見たにすぎないが、当地の貧しさはあまりにも悲しい。黒い大きな瞳は憂いを感じさせる。「眼をあわせたり施ししたりしないように」とのアドバイスを貰い、そのように務めたが、果たして偽善的であっても持ち金の僅かでも与えたほうが良かったのではないかと帰国して思う。私が千円施しすれば瞬間なりとその人は一日の幸福感を得るだろうから。それが何の力にもならないのは分かっているのだが。自責の念をウヤムヤにしようと出国前に会社の机上に残していたユニセフと国境なき医師団の寄付依頼にごく僅かばかりの寄付を送金させてもらった。今日もあの国土に今日の食べ物を探して歩く親子があるのを忘れない様にせめて努めたい。

 

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